色打掛の色や模様に込められた意味

和婚ブームが到来していることもあり、結婚式や披露宴で色打掛を着る花嫁が増えています。非常にたくさんの色や模様がある色打掛ですが、そこにはいろいろなメッセージが込められています。例えば神前式で白無垢を着て、披露宴で赤い色打掛へとお色直しするこの一般的な流れにもきちんとした意味があります。白無垢は着物から小物に至るまですべて白で揃える、格式の高い婚礼衣装です。生まれた家での自分を1度まっさらにして嫁ぎ先の色(家風)に染まるという意味が込められています。そしてその後に着る赤い色打掛は生まれ変わった赤ちゃんや血液の象徴。血液を入れ替えて、新たな環境で第2の人生をスタートさせるといった願いが込められています。他にも白から華やかな赤へと装いが変わる対照的な美しさや、肌の色が明るく見えて若々しさがプラスされるといったことからも赤い色打掛は根強い人気を誇っています。

そして色打掛によく使われるのが不老長寿を願う吉祥文様(きっしょうもんよう)。こちらも縁起のいいものばかりです。亀と共に長寿や幸運のモチーフとなっている鶴。中でも頭頂部の赤いタンチョウは日本を象徴する美しい鳥のため、よく描かれます。また、蘭、竹、梅と並んで四君子(草木の中の君子)とされているのが菊。秋を代表する花でもあり、四季の花が揃った柄の着物には「1年中幸せに過ごせますように」という思いが込められています。

このように、さまざまなおめでたい意味が込められている色打掛。カラードレスなどの洋装に比べると、色や柄が少し違うだけで大きく印象が変わるのが特徴です。自分に合ったものを見つけるには、いろんなものを試してみるのが1番です。色打掛のレンタルを行っている銀座の京鐘でも実に多くの種類が用意されています。新郎の紋付とセットでレンタル可能なプランなどもあるので、和婚を行いたいカップルにはピッタリです。